投手陣を見ると、先発ローテはメッセンジャー、藤浪晋太郎、能見篤史、岩貞祐太の4枚は確定で、残り2枚を青柳晃洋、横山雄哉、秋山拓巳、岩田稔が争う形になる。疲労蓄積で出遅れている2年目の望月惇志が頭角を現すようだと面白い。中継ぎでは、安藤優也、高橋聡文、榎田大樹、松田遼馬らに復帰2年目の藤川球児がどれほどの成績を残せるか。抑えは新外国人のメンデス、もしくは昨季20セーブのマテオになるが、昨季のチーム防御率3.38はリーグ2位であることからも、野手陣ほどの心配はいらないだろう。

 課題は、いかにして得点を奪うか。昨季チーム打率がリーグ最下位(打率.245)で、優勝した広島から180点近く差が開いた得点力(広島が684得点、阪神が506得点)をどれだけアップできるか。昨季リーグワーストだった盗塁数(59個、広島は118個)の増加もポイントになるだろう。そして何より、チームが優勝に向かって一丸となれるかどうか。時には、選手、コーチ陣が、金本監督と意見をぶつけ合うことも必要になるだろう。競争が、成長を生むか、それとも混乱を生むか。金本監督の指揮官としての能力と器が問われることになる。