楽天の梨田昌孝監督=2016年8月28日、小俣勇貴撮影 (c)朝日新聞社
楽天の梨田昌孝監督=2016年8月28日、小俣勇貴撮影 (c)朝日新聞社

 3年連続の最下位は逃れたが、首位から25ゲーム差の5位に終わった昨季の楽天。オフに戦力をテコ入れして迎える今季は“予感”タップリだ。

 その予感とは、監督就任2年目に優勝するという梨田昌孝監督の“2年目の法則”である。初めてチームを率いたのが近鉄で、初年度は最下位に沈みながら翌2001年に強力打線が爆発してリーグ優勝。2度目の監督を務めた日本ハムでは、初年度の3位から翌09年にはエース・ダルビッシュ有に打線も機能して戴冠。ともに前年の課題、反省をしっかりと生かした上ですぐさま結果に繋げた手腕も光った。

 期待が高まる梨田体制2年目。オフの最大の補強は、西武からFAで加入した岸孝之だ。ここ2年は怪我もあって2ケタ勝利を逃しているが、能力的には間違いなく日本球界トップクラスで、現在32歳とまだまだ働き盛り。地元凱旋でモチベーションも高く、則本昂大とのダブルエースが今季の楽天の大きな目玉となる。この両右腕に加え、塩見貴洋、美馬学、辛島航、釜田佳直、安樂智大、さらにトレード加入の小山雄輝、即戦力ルーキーの池田隆英らが先発ローテ候補。則本、岸が最低でも2ケタ勝利を挙げ、若手を含めた新戦力が台頭すれば上位陣にも対抗できる強力ローテが完成する。

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