小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で連載中の「歴史人物ケンミンバトル」。今回は「女性武将対決」と題して、大河ドラマで話題の井伊直虎と、巴御前を紹介する。

■静岡県 井伊直虎「名だたる戦国大名と渡り合った女領主」

 今年のNHK大河ドラマの主人公・井伊直虎。戦国時代という激動の中で、遠江井伊谷(浜松市)の領主として活躍した女性だ。

 井伊家の領地は、周辺を今川家など強力な大名に囲まれていた。そんななか、井伊家の当主が亡くなり、跡継ぎが幼かったため、直虎が領主として井伊家をまとめることになったという。

 彼女自ら戦場で武勇をふるうことはなかった。しかし、後に天下人になる徳川家康にいち早く目を付けて味方になるなど、先を見る力を発揮して、井伊家を守り抜いた。

【井伊直虎データ】
室町時代末~安土・桃山時代の領主
?~1582?年
出身:静岡県

遠江井伊谷の領主・井伊家に生まれた。領主になったが、史料が少ないため、詳しいことは不明。養子の井伊直政は徳川四天王の1人で、彦根藩(滋賀県)の藩祖となった。

■長野県 巴御前「鮮やかに戦場を駆けた女武者」

 対する巴御前は、信濃国(長野県)出身で、「一騎当千(※)の兵」と呼ばれたほどの女傑だ。源平合戦の時代に、源氏方の名将・木曽義仲とともに、戦場を駆けた。

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AERA dot.編集部
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