多かったのは「ちょっと申し訳ないけど自分がやったほうが早いと思ったので」(37歳・女性)、「やってくれるのはうれしいが、完璧にはこなしてくれないから」(42歳・女性)といった意見。やはり家事を夫に任せることで、労力が増えることを危惧する女性は多い。

 だが興味深いのは、夫から家事を手伝うと言われた時に「うれしいと感じた」と回答した女性は全体の88.1%にのぼったことだ。また「(申し出を断った)後から感謝の気持ちが湧いてきます」(46歳・女性)など、協力は拒んだものの、内心は感謝をしていることが少なくないのである。

 問題は、お互いがお互いの心情に気付いていないことだ。その原因は実にシンプル。単純にコミュニケーションが不足しているからと考えられる。実に779名のうち約半数(44.0%)が一日の夫婦の会話量が原稿用紙1枚分、つまり、400文字にも満たないと回答しているのだ。

 リクルートブライダル総研の「離婚に関する調査2016」によると、離婚理由の上位5項目は「価値観の違い」「人生観の違い」「性格の不一致」「金銭感覚の違い」、そして「夫婦の会話がない」となっている。「性格の不一致」を除けば、コミュニケーションを増やし、互いの心情を理解することで解決できる可能性があるものばかり。夫婦生活をより良きものにするためにも、パートナーの本音としっかりと向き合っていきたい。