羽生とオーサーは、シリーズ2戦目のNHK杯に向けスケーティングとジャンプの両方を磨き「トータルパッケージ」を作り上げ、男女シングル初となるグランプリファイナル4連覇へと邁進した。

 2月16日(木)から韓国・平昌で開催される四大陸選手権は、来年の同時期に同じ会場で行われる五輪のテストイベントとなる。3月末の世界選手権は、平昌五輪出場選手枠(各種目最大3名/3組)を決定する、各国の威信をかけた試合となる。

 4連覇したもののフリーで失速したグランプリファイナル後「地球一周分の悔しさ」を口にし、全日本5連覇の機会を病で逸した羽生だが、「悔しい時は選手が強くなるチャンス」とオーサーは身をもって語る。おそらく太陽系をはみ出している悔しさの行方はいかに。安泰ではなく進化を求める羽生を、かつて男子シングルの先頭で走っていたオーサーは同じ次元で理解している。彼らの二人三脚も楽しみにして2戦を待とう。(文=Pigeon Post ピジョンポスト 島津愛子)