サッカー日本代表はワールドカップ出場を懸けたアジア最終予選の後半戦に臨む。(写真:Getty Images)
サッカー日本代表はワールドカップ出場を懸けたアジア最終予選の後半戦に臨む。(写真:Getty Images)

 新たな年を迎え、今年はワールドカップアジア最終予選も後半戦に入る。

 日本は全10試合のうち、半分の5試合を終えて3勝1敗1分けで勝ち点10。同じく勝ち点10でトップのサウジアラビアに次ぎ、2位につけている(得失点差1の差でサウジアラビアが上位)。初戦でUAEに敗れたときには、かなり悲観的な見方が広がったが、ひとまずはワールドカップへの出場権獲得となる2位以内をキープし、折り返し地点を通過した。

 とはいえ、現状はまだまだ予断を許さない。日本の後ろには、勝ち点9で並ぶオーストラリアとUAEが、3、4位で続いているのだ(得失点差2の差でオーストラリアが上位)。

 つまりは勝ち点1の差で4カ国がひしめいている状況であり、ひとつの試合結果でたちまちで順位は入れ替わる。上位4カ国間での直接対決で負けられないのはもちろんだが、すでに上位から後れをとっている5位のイラク(勝ち点3)、6位のタイ(勝ち点1)との対戦でも取りこぼしは許されない。事実、オーストラリアは不覚にもタイと引き分けたことが響き、3位に甘んじている。

 そんななか、最終予選後半戦に臨む日本にとって厳しい条件となるのは、アウェーゲームを3試合も残していることだ。しかも、そのすべてが中東である。3月23日のUAE戦、6月13日のイラク戦、9月5日のサウジアラビア戦というアウェー3戦が、ワールドカップ出場へのキーポイントとなることは間違いない。

 いずれの国も日本とは5、6時間の時差があり、気候を含めた環境は大きく異なる。日本から片道10時間前後の長距離移動もあり、事前のコンディション調整が試合結果に大きく影響してくるだろう。

 なかでも、日本にとってワールドカップ出場への大きなヤマ場となる可能性が高いのは、UAE戦だろう。最終予選の初戦で敗れている相手だけに、きっちりと借りを返しておきたいのは当然だが、もちろんそれだけが理由ではない。3月のUAE戦は日本代表の今年初戦。しかも、Jリーグが開幕してから1カ月足らずでの開催となる。国内組の選手にしてみればオフ明け間もない時期での試合となるからである。

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