他にも、福岡大学附属大濠、明成など有力校の名はいくつも挙げられるが、今大会は早い段階で強豪同士が潰し合う展開も予想されている。例えば昨年度の優勝校・明成には1回戦で尽誠学園、2回戦で帝京長岡というかなり高い壁が早い段階から待ち構えている。

 世界との距離なら、女子は間違いなく男子よりも近い。8月のリオデジャネイロ五輪では準々決勝で優勝したアメリカに敗れたものの、日本代表がメダルに迫る快進撃を見せた。

 女子は昨年に続いて桜花学園(愛知)、岐阜女子(岐阜)の優勝争いになるだろう。昨年の桜花は三冠濃厚と見られながら、決勝戦では下級生中心のメンバーが勝負所の脆さを見せ、岐阜女子に大逆転負け。しかし今季は昨年の悔しさを経験したメンバーがインターハイ、国体を既に制している。

 今年11月のFIBAアジアU-18女子選手権で準優勝を果たし、世界大会出場を決めたU-18代表選手12名のうち、6名が桜花の選手。1年生から今大会で活躍している馬瓜ステファニーなど、日本の未来を担う才能が揃っている。

 ウインターカップは高校生活最後の大会であり、同時にBリーグやWJBL(女子日本リーグ)、各年代の世界大会につながるスタートの地だ。皆さんもぜひ東京体育館に足を運んで、もしくはTV中継を見て、可能性に満ちた選手たちのプレーを追ってほしい。(文・大島和人)