次に清武弘嗣(27)はどうだろうか。惜しまれながらハノーファー(ドイツ)を去って加入したセビージャ(スペイン)で当初は起用されていたが、ケガもあって現在はすっかり出番を失っている。その清武については西『Estadio Deportivo』が10月、ヴォルフスブルクとシャルケ(ともにドイツ)が冬の移籍市場で清武獲得をねらっていると伝えた。

 独移籍情報サイト『fussballtransfers.com』はこれを受け、「スペインでは清武がリーガにまだ馴染んでいないと言われているが、ブンデスリーガなら熟知しているはずだ。シャルケでは中盤が混み合っているが、マルクス・ヴァインツィール監督は冬の補強を考えており、GMともども清武をねらっていることは確実」としている。しかし、ヴォルフスブルクも譲るつもりはないだろう。司令塔ダニエル・ディダヴィは故障の影響でジョーカー役すら務められない状況で、せっかく獲得したマリオ・ゴメスのサポートに回れる人間がいない。15位と低迷するヴォルフスブルクこそ、清武の力を必要としている。

 なお、ドルトムント(ドイツ)で出番が減っている香川真司(27)は、本人がこのまま頑張りたいとコメントしており、今冬の移籍はないと思われる。また、同じドイツのアウクスブルクに所属する宇佐美貴史(24)はケガの影響もあって苦戦中だが、ディルク・シュスター監督もシュテファン・ロイターSDも「身体ができること」と「慣れ」を繰り返し口にしていた。ようやくフィットしてきたのだろうか、国内リーグでは3試合連続ベンチ入りし、2試合連続出場と、上昇気流に乗りつつある。

 ハリルホジッチ監督の要求は「先発を取れ」であり、現所属先で出場機会を増やせればそれがベストである。今後、MLSや中国も話題に上るかもしれないが、いずれもすでにレギュラーシーズンが終了し、開幕は3月。W杯予選までに「出場機会を増やす」ことはできない。