九州学院との練習試合で、右中間へ勝ち越し2点本塁打を放った早稲田実の清宮幸太郎=東京都八王子市 (c)朝日新聞社
九州学院との練習試合で、右中間へ勝ち越し2点本塁打を放った早稲田実の清宮幸太郎=東京都八王子市 (c)朝日新聞社

 来年3月19日に開幕する第89回選抜高等学校野球大会。選考の重要な参考資料となる秋季大会も終了し、夏の覇者・作新学院(栃木)や強打者・清宮幸太郎を擁する早稲田実(東京)などが出場をほぼ手中にした。明治神宮大会優勝校の所属地区に与えられる1枠、21世紀枠(3校)は未定だが、現段階で“当確”とされる学校の中から、有力候補を選んでみた。

 一番の注目は早稲田実だろう。昨夏、大フィーバーを巻き起こした清宮が甲子園に帰ってくるとあって、試合がある日は朝から大混雑が予想される。新チームは秋季大会8試合すべて7点以上の強力打線が武器で、その中心にいるのは3番に座る清宮と、4番を任される1年生の野村大樹。日大三と対戦した東京大会の決勝戦では、9回表に2点を勝ち越されたが、その裏に一挙4点で逆転サヨナラ勝ち。最後は野村の2ランだった。全国屈指の3、4番を軸に、下位まで切れ目がない打線で、1957年以来60年ぶり2度目の優勝を狙う。

 今夏の甲子園を制した作新学院が秋の関東大会も優勝し、センバツでは夏春連覇に挑む。新チームは、夏からベンチ入りしていたのが主将の添田真聖と鈴木萌斗のみで、全く別のチームになった。関東大会ではエースの左腕・大関秀太郎が3試合全て1失点完投。打線は3試合とも2ケタ安打には届かなかったが、好機を逃さない攻撃は見事だ。鈴木、添田の1、2番コンビ、その後を打つ3番の中島淳も好打者で、注目が集まる。

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