スケートアメリカで6位に終わった浅田真央は、次戦のフランス杯を見据える(写真:Getty Images)
スケートアメリカで6位に終わった浅田真央は、次戦のフランス杯を見据える(写真:Getty Images)

 今季のグランプリシリーズ初戦となるスケートアメリカでは、左膝痛の影響で6位に甘んじた浅田真央。グランプリシリーズの上位6名が参加できるグランプリファイナル進出への可能性はほぼ無くなったものの、11月11日からは2戦目のフランス杯が開幕する。フランス杯へのモチベーションは、そして今季はどんな戦いを見せてくれるのだろうか。

 スケートアメリカの浅田真央は、とにかく淡々としていた。

 ショートでは得点が伸びずに5位。しかし落ち込んでいるというよりは、納得の表情だった。

 「これが完璧ではないですし、これが最高レベルでもありません。でも、今やれることはやりました。今季はショートもフリーも同じ曲で、ショートでは黒い鳥のダークな感じ、フリーではマジックをかけられて赤い鳥になった情熱的な女性を演じます。このプログラムのベースを崩さないように、ジャンプのレベルを上げていきたいです。」

 ジャンプの内容に固執せず、演技を含めたプログラム全体の完成度を目指していることを強調していた。

 ところがフリーはさらに順位を下げて、総合6位に。プログラム後半でのジャンプミスが連続したことと、演技後に汗が止まらない様子から、スタミナ不足が露呈した。

「最後は(疲れが)脚に来てしまい、いつもの半分くらいのパワーしか出せず、最後のステップにもキレがありませんでした。疲れてくる後半で自分のリズムを取れていなかったので、まだまだ滑り込んでいかないといけないと思いました」

 ジャンプにしてもステップにしても、スタミナ不足によって自分のリズムが崩れたことがミスの原因であることは明白。だからこそ、悲観的にはならず、シーズン後半にむけて練習の強度を上げていくことを誓った。

「演技の後半が安定してくるのは、もっと滑りこんでからです。とはいえ、焦らないとダメですね。今は(膝痛のために)自分の身体に合わせて練習を制限していますが、それだけではやっていけないので、自分に負荷をかけていかないと、と思います」

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