今オフの去就が注目されるオリックス・バファローズの糸井嘉男 (c)朝日新聞社
今オフの去就が注目されるオリックス・バファローズの糸井嘉男 (c)朝日新聞社

 プロ野球は、広島と日本ハムによる日本シリーズが、日本ハムの10年ぶり3度目の優勝で閉幕した。侍ジャパンを除く1軍全日程を終了し、31日からフリーエージェント(FA)の手続きが始まる。今季は88選手が権利を保持。FA宣言する場合は、11月9日までに所属球団に通知。10日にコミッショナーから公示され、11日から入団交渉が始まる。

 昨年度は、ロッテから楽天に移籍した今江敏晃内野手、中日から阪神に移った高橋聡文投手らがいたが、全体的に見れば小動きだった。今年度は大物の移籍があるかもしれない。主な注目選手は、野手なら糸井嘉男(オリックス)、平田良介(中日)、陽岱鋼(日本ハム)、聖澤諒(楽天)といった外野手。ここまでの4人は、全員今季年俸がBランク(チーム内の4~10位)で、補償が、人的補償+年俸の40%か年俸の60%で済むという点も大きい。

 糸井は35歳と4人の中で最も年長だが、プレーでは衰え知らずの若さを見せる。通常は30代も半ばを迎えると足の速さは落ちる選手が多いが、糸井は今季キャリアハイとなる53盗塁で自身初の盗塁王を獲得。盗塁王の最年長記録も樹立した。2年ぶりの打率3割をマークし(.306)、打率ランキングは4位に入った。17本塁打の長打力も魅力で、FA宣言すれば、争奪戦になることは間違いない。

次のページ