巨人はエース菅野智之が体調不良で、登板できずじまい。先発のベテラン内海哲也を2回途中であきらめ、早々に継投策に出たが、11回に澤村拓一が足に打球を受けて降板。最後は田原誠次が力尽きた。

 12日から広島とDeNAのファイナルステージが始まる。今季の対戦成績は広島の13勝12敗。打線は、このカードでのチーム打率は6厘差(広島.261、DeNAが.267)、本塁打が1本差(広島26本、DeNAが27本)、安打数は同じ230本。ほぼ互角だ。このカードの投手力は、広島が防御率4.08、DeNAが3.17。奪三振は広島が168、DeNAが185と若干リードしている。ただし、DeNAは3勝1敗の今永昇太、3勝3敗の井納翔一、2勝0敗の石田健大と、広島から複数勝利を挙げている3人をファーストステージで使ってしまっている点がネックとなる。また、広島はジャクソンと中崎翔太の救援コンビが、11試合を投げて無失点と好相性だ。

 レギュラーシーズンの勝率が5割未満のチームがファイナルステージを勝ち上がり、日本シリーズに出場したことはないが、DeNAは歴史を塗り替えるか。それとも、2位巨人に17.5ゲーム差、3位DeNAに19.5ゲーム差と、ぶっちぎりの優勝を飾った広島が貫禄を示すか。(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)