今季の交流戦では、広島以外のセ・リーグ球団が勝率5割以下に沈んだ。そのため、セはAクラスの3位でも借金となる可能性が高い。過去に勝率5割未満でCSに進んだチームは、05年西武、09年ヤクルト、13年広島、15年阪神の4チーム。このうち、ファーストステージを勝ち上がった球団は、レギュラーシーズンを過去最低勝率(4割8分9厘=69勝72敗3分け)で突破した13年広島だ(ファイナルステージで巨人に3連敗)。今季はさらなる低勝率でCS進出となる可能性もある。ファーストステージはわずか3戦という超短期決戦のため意外な結果も多々あるが、過去に勝率5割未満で日本シリーズに出場したチームはない。

 広島は2位に14ゲームをつけている圧勝で、2リーグ制後、2番目に早いペースで優勝を決めた。早々にV決定を迎えたチームは、疲労回復との兼ね合いでCSに向けた調整が難しい。最近では12年9月21日に優勝を決めた巨人が、ファイナルステージで開幕3連敗するなど(その後3連勝でアドバンテージ1勝を含めて突破)、試合勘を取り戻すまでに時間がかかった。CSには賛否両論あるが、導入で消化試合が大幅に減った分、最後まで熱い戦いが見られそうだ。(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)