マーリンズでは14日に今季25本塁打、70打点の主砲ジャンカルロ・スタントンが左脚付け根のケガで故障者リスト入り。復帰まで最短でも6週間と診断され、今季中の復帰は絶望と報道された。チーム側はスタントンの終盤戦でのカムバックを諦めていないようだが、戦力として計算するべきではあるまい。

「今季のイチローは多くの重要なヒットを打ち、同時に他の選手たちを休ませるという私たちにとって必要なこともやってくれる。彼を起用するのにはそのときどきで理由があるんだ。どんな重要な局面でも起用できるからね」

 マーリンズのドン・マッティングリー監督は今季中にそう語り、様々な形で貢献してくれるイチローの多才な働きを絶賛していた。しかし、ここに来て外野の一角が不在になり、イチローはいわゆる“スーパーサブ”からスタメンに昇格。14日以降、19日のパイレーツ戦を除いた全試合で先発出場している。

 今後、ウェーバーを通過した上での選手獲得はまだ可能なだけに、マーリンズも何らかの補強を施す可能性はある。ブレーブスのジェフ・フランコア(打率.251、7本塁打)、ロッキーズのヘラルド・パーラ(打率.251、5本塁打)らがターゲットとの噂も聞こえてくる。ただ、彼らのいずれかを獲得したところで、イチローの重要度は変わらないだろう。

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