1968年メキシコ五輪以来、48年ぶりの決勝進出を果たした男子4×100mリレー。第1泳者は100m自由形の公式記録として認められるのだが、予選の第1泳者だった中村克は、47秒99の日本新記録を樹立し、トータルでも3分14秒17の日本記録を更新。その勢い乗って決勝でも記録を伸ばしたかったのだが、3分14秒48で惜しくも記録更新ならず。それでも、世界から出遅れていると言われる日本の自由形短距離に、一筋の光が差したことは間違いない。

 男子のリレーも池江も、日本が短距離でも世界と戦える実力をつけてきていることを証明してくれた。まだ課題は残るかもしれないが、これをひとつのステップとして、メダルの可能性のある男子4×200mリレーにつなげてもらいたい。さらに池江は、明日の大会3日目には200m自由形予選に登場する。彼女がどんなレースをしてくれるのか、ただただ待ち遠しい。(文・田坂友暁)