先発出場するも4打数無安打に終わったイチロー。(写真:Getty Images)
先発出場するも4打数無安打に終わったイチロー。(写真:Getty Images)

 マイアミ・マーリンズのイチロー外野手は現地29日、地元でのセントルイス・カージナルス戦に3番レフトで先発出場。しかし4打数ノーヒットに終わり、メジャー通算3000安打まで残り2本のままとしている。試合はマーリンズが6対11で敗戦。

 代打でツーベースを放った前日の試合後、マーリンズは翌日のイチロー先発出場を公式発表。これはメジャーリーグでは異例なことだが、それだけ偉業達成を地元で多くのファンに見てもらいたいということだろう。

 3番スタメンというのもイチローとしてはあまり経験のないことだが、ドン・マッティングリー監督は「他の選手を動かしたくなかった」などと説明。これは前日に本来のリードオフマンであるディー・ゴードン二塁手が80試合の出場停止処分から復帰したことが影響したと思われる。ちなみに3番レフトというのは、前日にクリスチャン・イエリッチが入っていたポジションだった。

 イチローのこの日の第1打席は初回、1死一塁で回ってきた。外角のシンカーを中心にイチローに挑むカージナルスの先発右腕マイク・リークに対し、フルカウントから内角高めを突いてきたカットボールを流し打ったが、三塁手の正面へのハーフライナー。飛び出した一塁走者もアウトとなるダブルプレーとなってしまった。

 しかしイチローは2打席目が回る前に、守備でファンを魅了した。4回表に1死三塁のピンチを背負ったマーリンズ先発ホセ・ウレナは、グレグ・ガルシアにレフト線へのフライを打ち上げられる。だがこれをキャッチしたイチローは間髪入れず本塁返球。見事なストライク送球でタッチアップした三塁走者コルテン・ウォンの生還を許さなかった。

 その裏に1死走者なしで立った第2打席ではカウント2-2からシンカーを打ち損ねてボテボテのキャッチャーゴロだったイチロー。5回には前を打つマーティン・プラドの3ランで3点差まで追い上げた直後に3度目の打席に入ったが、フルカウントからインサイドのカットボールに詰まらされてショートゴロに倒れた。第4打席は5点ビハインドの8回、1死二塁で新人左腕ディーン・キーケファーと対戦。カウント0-2から低めのツーシームにバットが空を切り、3球三振に終わった。