ひとつは、今も脳裏に焼き付いている先輩たちのロンドン・オリンピックでの勇姿だ。

「4年前のロンドン五輪で蛍くん(山口蛍)やタカくん(扇原貴宏)が活躍しているのを見て、4年後は自分も絶対に出るって決めたんです。それに3位決定戦で敗れて、『メダルがあるかないかは全然違う』っていう話も聞いた。だから、絶対にメダルを取りたいと思いました」

 もうひとつは、これが最後となる年代別の世界大会に懸ける思いだ。

「今まで各年代の代表に選ばれてきましたけど、これが最後の世界大会になる。やっぱり特別な気持ちがあります」

 サッカーにはU-17ワールドカップ、U-20ワールドカップ、そして23歳以下によって争われるオリンピックと、3つの年代別の世界大会がある。

 南野にとって一度目の世界大会は2011年にメキシコで行なわれたU-17ワールドカップだった。チームはベスト8に進出したが、エースとして期待された南野自身は不調に陥り、フル出場はわずか1試合、1ゴールにとどまった。

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