「ネットを利用したゲームに付き物なのですが、現実の金銭とレアなポケモンを取引しようとする悪質なユーザーが多数出現すると予測されます。いわゆるRMT(リアル・マネー・トレーディング)と呼ばれる行為で、大半のゲームで禁止されているのですが、これを専門にやっている業者などもいて後を絶ちません。子供が高額な取引をしてしまうケースや詐欺の温床になると危惧されます。また、ポケモン交換相手を募集する掲示板などを通じて見知らぬユーザー同士が現実でつながり、それが犯罪に結び付いてしまうことも懸念される」(同)

 現段階でもすでにオークションサイト「ヤフオク!」などでは、アカウントの売買が横行している。「カイリュー2匹レア多数!」「レベル最強」などとうたったアカウントが何十件も出品され、なかには20万円で落札されたケースもあった。これもゲームの利用規約で禁止されているが、野放し状態が続いている。

 「レベル上げ代行」をうたった出品も増えているが、これはログインに必要なGoogleアカウントのIDやパスワードを知らせるよう要求されるため、もし仕事や個人で使っているアカウントだった場合は致命的な乗っ取り被害を生みかねない。ネット慣れしている人なら分かることだが、前述のようにポケモンGOはライトユーザーが急増しているため、トラブルが多発しかねない。

 チビッ子ユーザーも多いだけに「自己責任」というわけにいかず、このような数々の問題に配信元がどのように対応していくのか注目される。(ライター・別所たけし)