巨人・山口鉄也投手 (c)朝日新聞社
巨人・山口鉄也投手 (c)朝日新聞社

 143試合制のプロ野球は、セ・リーグ5球団が折り返しとなる72試合を迎えた(巨人は71試合)。気温と湿度が上がり、体調管理が難しくなる梅雨から初夏。スポットライトが当たることは少ないが、中継ぎ投手の出来が各チームの勝敗を左右する時期だ。今年も山口鉄也(巨人)は、前人未到の9年連続60試合登板に向け、31試合の登板を終えた。

 名前が表す通りの鉄人だ。5年連続60試合登板で日本プロ野球記録を更新したのが2012年。それから毎年、自らの持つ記録を更新し続け、昨年はついに8年連続にまで伸びた。現在でも5年連続60試合は山口の他に、10~14年平野佳寿(オリックス)がいるだけだ。今季の山口は自己ワーストの防御率5.84と苦しんでいるが、それでも、チームで田原誠次(35試合)マシソン(32試合)に次ぐ3位の31試合登板は信頼の証し。巻き返しを狙う巨人にとって、まだまだ欠かせない存在だ。

 積み上げてきたホールドは通算264(2005年以降)。こちらも2位の宮西尚生(日本ハム)の209に、55差をつけている日本記録だ。ちなみに米大リーグ最多は、マリナーズ時代にイチロー(現マーリンズ)や佐々木主浩と同僚だった左腕アーサー・ローズの231。大リーグでは1999年からホールドを発表しているが、公式記録として扱われず、記録される条件も日本球界とは違う(大リーグでは同点の場面で登板した投手にはホールドをつけない)。

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