優勝候補のランキングでも高評価を受けている松山英樹に注目。(写真:Getty Images)
優勝候補のランキングでも高評価を受けている松山英樹に注目。(写真:Getty Images)

「4日間通算でアンダーパーは出ない」

 毎年、そんなストイックなコースコンディションで、出場するトッププロたちを苦しめている海外メジャー、全米オープンが現地時間16日から開幕する。今年の舞台となるのは、ペンシルベニア州のオークモントCC。この地で全米オープンが行われるのは、9年ぶり9度目で、前回大会では、タイガー・ウッズ(米)とジム・フューリック(米)を1打差でかわしたアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)が優勝した。

 この時のカブレラのスコアは通算5オーバー。全米オープンといえば、4大メジャーの中でも優勝スコアをイーブンパーに設定するなど超難関コースで行われているが、とりわけ今年のオークモントは、さらにシビアさが増している。

 全米ゴルフ協会は1903年に設計されたこの名門コースを今年も威信をかけてセッティングし、発表されたコースレーティングは「77.8」。我々アマチュアがプレーしたら、一体、何打叩くのか考えるだけでもゾッとする。

 そこで飛び出したのが冒頭の言葉。これは大会前の記者会見で、昨季大会覇者のジョーダン・スピース(米)が語ったもので、意図するところにボールを運べばバーディチャンスもあるとしながらも、結果的には今年も我慢に我慢を重ねるプレーを迫られることになりそうだ。

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