■大賞『よつばと!』あずまきよひこさん

 はじめまして。あずまきよひこです。漫画と同じように全くノープランでここにやって来たので、何にも話すことがないんですけれど、一ノ関さんのお話を聞いて、「いやぁ、いいなぁ。ぼくの時間も全部使ってもらったなあ」と思い(会場笑)、軽くすまそうかと思います。

 ぼくの場合は、漫画はシナリオなしでいきなり絵コンテから始めて、絵コンテが未完成のまま、漫画を描きに入って、よく途中で全ボツにして、すべて描き直しとか、そんなことをやっています(笑)。で、そのせいでもないんですけど、単行本が出るのが2年、3年近く前回はかかりまして、単行本の帯に書かれましたっけね、私も。次はもうちょっと早めに出そうかと。まあいつも思っているんですけど。やろうとおも、い、ま……す(会場笑)

 大体こういうところでは、関係者の皆さまにこの場を借りてお礼を言わせていただくのがいいかなと。まあこの場を借りんなよって感じですけども。同僚のよつばスタジオの里見(英樹、よつばスタジオ代表取締役)、いつも忌憚(きたん)ない、忌憚なさすぎる意見をもらいまして、漫画を描く気がうせてくるんですけれども(会場笑)、えー結構参考になっています。あと編集の方々、一度も締め切り守ってなくてすみません(会場笑)。守ってないどころか落とすこともよくありまして、なんか印刷所の方に怒鳴られてる電話が聞こえてきたり、ああ印刷所にもかなり迷惑をかけているということで、この場を借りておわびします(会場笑)。単行本が出ると言われて用意していた紙がその期のうちに出なくて、用意した紙が使えなくって赤字になっちゃったとか、そういう話も聞きますけども、今期は、たぶん出ますよ(会場笑)

 それから、うちのアシスタントやスタッフ。何度も何度もリテイクを出したり、寝過ぎたら起こしてくれたり、ご飯を作ってくれたり、いろいろ迷惑かけてます。ありがとうございます。

 あとはやっぱり、読者の方々ですね。この中にもたぶん何人かいると信じていますが(会場笑)、えーお待たせしてすみません。この次もたぶん待たせます(会場笑)。でも、「よつばと!」ですから、何ていうのかな、続きが楽しみになるような展開があるわけでもなく、まあ毎回似たような話ですから(会場笑)。そんな慌てないでゆっくり待ってくれたらいいと思います(笑)

 最後に選んでくれた選考委員のみなさん。どうも、ありがとうございました。今後ともこれを励みに頑張りますので、応援よろしくお願いします。

次のページ