しかし、10日こそ代打で内野ゴロに倒れたイチローだが、この日は面目躍如。2点を追う7回にエース右腕ホセ・フェルナンデス投手の代打として1死走者なしで打席に向かうと、Dバックスのリリーフ右腕タイラー・クリッパードと対戦。ワンボールから内角低めに落ちる変化球を捕らえる。打球は一、二塁間へ飛ぶ鋭いゴロ。ゴールドグラブ賞一塁手のポール・ゴールドシュミットが必死で出したグラブをはじき、二塁手がバックアップしてベースカバーのクリッパードへ送球したものの、すでにイチローは一塁ベースを駆け抜けていた。

 なおマーリンズはイチローのヒットを足がかりにチャンスを広げたものの無得点。イチローは守備に就かずこの1打席のみで退き、マーリンズは3対5で敗れている。

 ちなみに絶不調のマーリンズの主砲スタントンは、3打数ノーヒット、1死球、1三振。打率2割を切る惨状をさらしている。大型契約を結んだ看板選手だけに、スタメンから外すのは容易ではないが、マッティングリー監督の心変わりはあるだろうか。イチローの記録達成のタイミングは監督の決断にかかっている。