その精神力の強さの理由を「加藤は思春期どころか、20代を過ぎても無気力な生活を送っていたからでは?」と加藤を知る高校時代の知人は話す。

「彼のイメージからは考えられないかもしれませんが、高校時代の加藤は頑張っている人をバカにするような性格だったんです。スポーツや勉強に真剣に取り組んでいる人に『なに、一生懸命やってんの? 恥ずかしい』みたいなノリです。しかも、本人は無気力で部活にも入らず、放課後は友達と家でうだうだ無為に過ごしているだけでした。中学生の頃はバンドとか部活とか楽しい思い出があるみたいですけど、それに比べて高校時代の思い出なんてほとんどないのでは……」

 いわゆる暗い青春時代を送っていた加藤。さらに、高校卒業後は就職するも、わずか1年で退職してしまったという。

「就職した会社で頑張ろうと思ってなかったんじゃないですか。何も考えずに会社を辞めてフリーターっていうパターンですよ。本人は『音楽をやりたい』とは言ってましたけどね。で、曲を書いたりクラブで歌ったりするんですが、本気でやってる感じはなかった。結局、酒を飲んでそこで出会った人たちと騒いでいるだけ。バイトもあまりしてなかったんじゃないかな」(前出の知人)

 「音楽をやるためにフリーターになった」という経歴は聞こえはいいかもしれないが、実際は、目的もなくその日暮らしの生活をしていたようだ。大成功した現在の加藤にとっては、振り返りたくない過去かもしれない。そんな“暗黒時代”に比べれば、今回の不倫騒動など屁でもないということか。

 続いて、加藤のフリーター時代の知人が言う。

「バイトをするのは遊ぶ金が欲しくなった時だけで、家に金を入れるようなことはしてませんよ。ましてや、金を母親にせびることもあったみたい。結局、親のスネをかじりながら自分は“音楽で成功したい”とか言ってるわけです。本当にどうしようもないですよね。そんな生活を23歳くらいまで続けていたんじゃないかな? ま、その頃に兄弟が結婚したり家を建てたりして、自分も『こんな生活ではダメだ』と心を入れ替えたみたいですけど」

 人間は不安な生活や恥ずかしい失敗を経験してこそ、精神的に強くなっていくというもの。若い頃に自堕落な生活を送り、乗り越えた加藤。そんな経験があるからこそ、「ふしだらな人間」と揶揄されても矢面に立つことができるのかも!?

(ライター・丸山ひろし)