RBライプツィヒへの嫌悪感を示す相手ファン(写真:Getty Images)
RBライプツィヒへの嫌悪感を示す相手ファン(写真:Getty Images)

 2016-17シーズンのブンデスリーガ1部に、RBライプツィヒが参戦する。エナジー飲料メーカーのレッドブルが創設したチームは、発足からわずか7年で5部からトップリーグまで駆け上った。しかし、ライプツィヒが注目を浴びる理由はそこではない。「金満ライプツィヒの昇格はドイツサッカーの低落」と言われるほど、群を抜いて嫌われているのだ。

 RBライプツィヒの創設は2009年。オーストリアに本拠を置くレッドブルが、ライプツィヒに位置するマルクランシュタットのスポーツクラブからサッカー部門のライセンスを買収したのが始まりである。新たに発足したクラブはRBライプツィヒと命名され、10年以内のブンデス1部昇格を目標にスタートを切った。

 レッドブルはオーストリアでもアメリカでも、企業名を冠したサッカークラブを運営している。ところが、ドイツサッカー連盟(DFB)は宣伝目的でのクラブ命名を禁止しているため、それができない。また、ドイツ・フットボールリーグ(DFL)は、クラブ運営の全権を投資家に握らせないよう、オーナー権をクラブメンバーと投資家の共同保有とし、クラブメンバーの株式保有率を最低でも51%とするよう規定している(これを「50+1」ルールと呼ぶ)。

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