五輪出場権を逃し、インタビューに答える石川祐希。(写真:Getty Images)
五輪出場権を逃し、インタビューに答える石川祐希。(写真:Getty Images)

 5月28日から6月5日まで東京体育館で開催されたリオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選で、日本は7位に終わり、五輪出場権を逃した。

 昨年9月に開催されたワールドカップでは、前評判の低い中、ウイングスパイカーの石川祐希、柳田将洋など若手の活躍が著しく、12チーム中6位となった。強豪チームにも善戦して日に日に注目度は増し、会場は連日満員御礼の盛り上がりとなった。

 ワールドカップ後も男子バレーの熱はおさまらず、特に石川の所属する中央大学や、柳田のいるサントリーの試合には大勢のファンが詰めかけ、男子バレー選手の写真集が次々に出版された。今回のリオ五輪予選も、開幕前からチケットはほぼ完売。大きな期待を集めていたが、結果は2勝5敗の7位。残り2戦を残して五輪切符獲得の可能性が消えるという、あまりに早い終戦だった。

 ワールドカップの躍進も実力。今回の苦戦もまた実力だ。ワールドカップとの違いの一つは、やはり今大会は五輪出場がかかった重圧の大きい大会であるということ。主将の清水邦広はこう言って甘さを悔やんだ。
「今の日本は3、4年前に比べたら絶対に強くなっているけど、この大会だけは自分たちの力を発揮できなかった。プレッシャーのかかる中での練習や、劣勢の試合展開を経験する機会が少なかったし、この大会に入らないと味わえない空気がある。自分を含めてチーム全員がもう少し覚悟を持ってやっていたらよかったと思います」

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