パ・リーグは、大谷翔平投手に対して「リアル投打二刀流」を解禁した日本ハムが興味深い。29日の交流戦前のリーグ最終戦で6番投手として先発出場。大谷は打者として見事に(5打数)3安打1打点と結果を残した上で、投手としても7回1失点で3勝目を挙げた。これまで通り中6日での登板を仮定すると、DHのないセ・リーグ球場での登板は6月5日の巨人戦(東京ドーム)と同19日の中日戦(ナゴヤドーム)と2試合ある。

 昨年の交流戦では3試合に登板したが、セ・リーグ球場では1試合(6月6日阪神戦、甲子園)だけ。しかも、7番投手で出場したが、打者としては3打席連続三振した上に、投手としてはシーズン初黒星を喫した。打率2割ちょうど、本塁打3で交流戦を迎えた昨年とは違い、今季はチームトップの打率3割5分9厘、本塁打は主砲中田翔と同数の8。2年ぶりとなる交流戦本塁打を放ち、5試合連続本塁打を記録したパワーをセのファンにも見せられるか。

 最後に、日程のあやにも注目だ。セ・リーグ首位の広島は、パ・リーグ2位のロッテ戦、首位のソフトバンク戦と続く6連戦から始まる。一方、セ・リーグ最下位のヤクルトは、大谷の登板がないであろう日本ハム戦、先発ローテーション再編で金子千尋、西勇輝の両右腕が登板しないであろうオリックス戦からの6連戦でスタート。勝敗に影響を及ぼしそうだ。

(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)