今大会のチームとしてのパフォーマンスに反省を口にした植田(左)。(写真:Getty Images)
今大会のチームとしてのパフォーマンスに反省を口にした植田(左)。(写真:Getty Images)

 トゥーロン国際大会の第4戦目となった5月28日、すでにグループリーグ敗退の決まっているU-23日本代表は、3連勝でグループリーグ首位のU-21イングランド代表と対戦。前半15分にPKからベイカーに決勝点を許して0-1で敗れ、1勝3敗で大会を終了した。

 試合後の植田直通(鹿島)のコメントが今大会を総括していた。「疲労とか言っていられない結果。4ゲームすべてで失点。こんなんじゃ、五輪は戦えない。今回の相手には勝たないといけない。僕はDFなので失点しないことが一番ですし、決定力を上げないといけない」。まさにその通りだ。

 対戦相手は格下だったものの、初戦のパラグアイ戦ではバックパスのミスから先制点を献上し、第2戦のポルトガル戦はワンチャンスを決められて連敗。3戦目のギニア戦は勝ったものの、またもイージーミスから同点弾を許した。そして4戦目のイングランド戦もペナルティエリア内で相手選手の足を引っ掛けてPKを与えてからの失点で決勝点を与えた。勝敗はいずれも1点差。敗れた3試合は一方的にやられたわけではない。だからこそ、課題は「ミスによる失点」と、「チャンスに決め切れなかった決定力不足」がクローズアップされる。

 もちろんエクスキューズもある。CB奈良竜樹(川崎F)とSB亀川諒史(福岡)の負傷によりDF陣は崩壊状態だった。人手不足から喜田拓也(横浜FM)を本来のボランチからSB、さらにはCBで起用せざるを得ない状況に陥った。ACLに勝ち上がった関係で招集を見送った遠藤航(浦和)や橋本拳人(FC東京)がいれば、また違ったシチエーションだったかもしれないが、それは言っても仕方がない。

次のページ