さて、優勝したユベントスだが、こちらは10月まで極度の不振にあった。アンドレア・ピルロ、カルロス・テベス、アルトゥロ・ビダルの退団も影響し、開幕から10試合でわずかに3勝。この時点で12位と、5連覇は不可能と思われた。

 だが、第10節サッスオーロ戦で敗れ、ジャンルイジ・ブッフォンとパトリス・エブラの両ベテランが活を入れると、26戦25勝1分けという驚異的な成績で一気に復活。天王山と言われた2月のナポリ戦も制し、王者の強さを見せつけた。

 新加入パウロ・ディバラのブレークも大きいが、何よりもユーヴェの強みだったのは、ブッフォンを中心とした守備だ。後半戦に入って連続10試合クリーンシート。ブッフォンは974分間無失点と、22年ぶりにセリエの記録を塗り替えた。

 打倒ユーヴェの筆頭だったローマはどうだったかというと、序盤こそ自慢の攻撃力を武器に好調だったが、バルセロナ戦での大敗などCLでの苦戦を機に失速。転落を止められず、1月にリュディ・ガルシア監督を解任し、ルチアーノ・スパレッティ監督を7年ぶりに復帰させた。その後、徐々に復調し、最終的には3位でCL出場権を獲得している。

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