14年に出演し、ジャニーズからの参加として注目を集めたTOKIOである。近年はバンドというより、バラエティー番組で農業に励むアイドルというイメージが強いが……。

「一部のロックファンからの批判もありましたが、いざ蓋を開けてみると入場規制がかかるほど大人気でした。もちろん、ジャニーズのコンサートとは縁がない客層なので興味本位で観に来た人も多かったでしょう。しかし、『宙船』や『AMBITIOUS JAPAN!』『LOVE YOU ONLY』などヒット曲を連発。しかも、演奏や歌が客の想像以上のクオリティーで『舐めてた』『最高だった』とロックファンの心をガッチリと掴んだのです」(前出の音楽誌関係者)

 どのアーティストたちも長年のキャリアで養ったエンターテイメント精神やステージング、そして誰でも知っているヒット曲で会場を沸かせていたのだ。

小泉今日子や郷ひろみなど、長年スターとして活躍しているアーティストはやっぱり違います。フェスに行くような音楽にうるさい人たちも、そのパフォーマンスに感動してしまうのです。そんな人種に受け入れられることで『ライブの完成度も高い』とアーティスト本人の価値が上がります。さらに、サマーソニックはアイドルユニットなど、ロックフェスの客層からすれば“異端”ともいえるアーティストを出演させてきた歴史があります。客も『サマソニだから郷ひろみもOK』みたいな感じになるんですよ。もちろん、アーティスト側もその辺の計算はしているでしょう」(同)

 今年のサマーソニックに出演する和田アキ子に関しては、ロックファンからの賛否はあるだろう。だが、紅白歌合戦のトリを何度も務め、その歌唱力や存在感は圧倒的。ライブが始まれば盛り上がること間違いない。

(ライター・丸山ひろし)