最近の回転寿司は、安いだけでなくネタも新鮮でおいしいお店が増えている(※イメージ写真)
最近の回転寿司は、安いだけでなくネタも新鮮でおいしいお店が増えている(※イメージ写真)
回転寿司の使い方として「アリ」か「ナシ」か(マルハニチロ株式会社調べ)
回転寿司の使い方として「アリ」か「ナシ」か(マルハニチロ株式会社調べ)
回転寿司デートの際に“パートナーにこれだけはやって欲しくない”と思うもの(マルハニチロ株式会社調べ)
回転寿司デートの際に“パートナーにこれだけはやって欲しくない”と思うもの(マルハニチロ株式会社調べ)

 1958年に最初の回転寿司店である「元禄寿司」(元禄産業株式会社)が、大阪府布施市(現・東大阪市)の近鉄布施駅北口に開店してから半世紀あまり。最近では海外でも人気を博すなど、すっかり世界に知られた日本食の新定番となった回転寿司だが、ブレイクまでには少し時間がかかったという。

 68年ごろに仙台市で「東日本で初めての回転寿司店」としてフランチャイズ店が開店。徐々に全国に広まっていったが、それでも知名度はまだまだ低かった。回転寿司にとって大きな転機となったのは、70年に大阪で開催された日本万国博覧会だ。博覧会に出店した元禄寿司が食事優秀店に表彰され、全国から注目されるようになった。寿司と言えばそれまでは高級路線だったが、回転寿司の大衆的な明朗会計さに注目が集まり、一気に全国に広まった。

 さらに78年には、62年に元禄寿司が実用新案登録した「コンベヤ旋廻食事台」の権利が切れ、現在の大手を含む多数企業の新規参入が相次ぎ、競争が激化。こうして回転寿司は全国的に広まり、定着していった。

 マルハニチロ株式会社が行った調査でも、関東、関西に住む15歳~59歳の男女(3756名)の81.8%が「回転寿司で」お寿司を買ったり、食べたりしていると回答。さらに月に1回以上利用している人は約4割と、予想を上回る数となった。

 しかし、「回っているネタ」と「注文して握ってもらうネタ」どちらを多く食べるかという質問には、回っているネタを食べることが多いと答えた人は28.6%、注文して握ってもらうことが多いと答えた人は71.4%と、実際には回転していない寿司を食べている人が多いことが判明した。注文して握ってもらう高級店のようなサービスを安価で受けられることも、人気の理由といえそうだ。

 回転寿司で「よく食べるネタ」を聞いたところ、人気のマグロを押さえてサーモンが1位に。サーモンは「最初に食べるネタ」「シメで食べるネタ」でも1位に選ばれており、見事三冠に輝いている。2位以下は、マグロ(赤身・中トロ)、ブリ・ハマチなどが選ばれた。

 驚いたのは“おひとりさま回転寿司”はアリだと答えた人が68.1%と半数以上にのぼったことだ。男女別でみても、男性77%、女性も59.2%と、約6割の女性がおひとりさま回転寿司をアリと回答している。

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