残念ながら悲願達成はならなかった松山だが、それでも2年連続のマスターズトップ10入りを達成した。(写真:Getty Images)
残念ながら悲願達成はならなかった松山だが、それでも2年連続のマスターズトップ10入りを達成した。(写真:Getty Images)

 世のお父さんたち、週末は寝不足、今朝は朝からハラハラドキドキだったのではないだろうか。2016年のマスターズ、日本人男子として初の海外メジャー制覇を狙った松山英樹は、最終日に4バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの1オーバー73で回り通算イーブンパーで7位。残念ながら悲願達成はならなかった。

 それでも、2年連続のマスターズトップ10入りを達成するとともに、青木功が1988年のマスターズから90年の全米オープンまで記録したメジャー出場8試合連続予選通過の日本人最長記録を更新。メジャーの常連として一定の成績を収める選手であることを改めて証明して見せた。

 メジャー制覇やマスターズ優勝。この金字塔は日本人ゴルファー、そして日本のゴルフ界にとって夢のまた夢と思われてきた。これまでの日本人最高位は、ご存知の通り青木がジャック・ニクラウス(米)と死闘を演じた1980年全米オープンの2位。マスターズでは、2001年の伊沢利光と2009年の片山晋呉の4位が最高だった。それ以降、オーガスタには何人もの日本人プロが挑んできたが、上位進出はおろか出場した日本人選手が全員予選落ちする年もあったほど。日本人がグリーンジャケットに袖を通すのは奇跡と感じさせていた。

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