嫌いな野菜でも、ある程度の年齢になれば食べられるように…(※イメージ写真)
嫌いな野菜でも、ある程度の年齢になれば食べられるように…(※イメージ写真)

 子どもが甘いものばかりを食べている、ピーマンやにんじんなどクセのある野菜が嫌い……。「食」に関する悩みは尽きません。どうすれば好き嫌いのない子になるのでしょうか?『AERA with Baby 4月号』(朝日新聞出版)で詳しく取材しました。

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 まず、基本の味!「五原味」を知っていますか?

 甘味、うま味、塩味、酸味、苦味を五原味といいます。

 赤ちゃんの口に5つの味を含ませたときの反応は、それぞれ。

 まず、エネルギーが含まれているという味のお知らせである甘味は、生きる力や体温になる必要不可欠な味なので赤ちゃんは大好きです。口に含ませると喜びます。次にうま味ですが、グルタミン酸、イノシン酸などのアミノ酸の味で、血や肉を作るたんぱく質になります。赤ちゃんの口に含ませると、うっとりした顔になります。そして塩味。塩分は人間が生きていくのに欠かせないものです。そのため、赤ちゃんの口に含ませると、淡々と受け入れます。

 酸味はどうでしょうか? 酸味は食べ物が腐敗したときの味です。赤ちゃんの口に含ませると、顔をしかめて嫌がります。そして苦味ですが、自然界では毒物の味なので、赤ちゃんの口に含ませると、本能的に危険を察知して、ぎょっとした顔をして口から吐き出します。

 生命を維持するために不可欠な「甘味」「うま味」「塩味」は本能的に受け入れますが、「酸味」「苦味」を赤ちゃんは拒絶するのです。

 幼い頃に食べられなかった食品が食べられるようになった年齢を見てみましょう。

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