開幕から3試合連続の2桁奪三振で楽天の単独首位浮上に貢献した則本昂大(c)朝日新聞社
開幕から3試合連続の2桁奪三振で楽天の単独首位浮上に貢献した則本昂大(c)朝日新聞社

 プロ野球のパ・リーグは、昨年まで2年連続最下位の楽天が、日本一に輝いた13年以来の単独首位に立った。

 エース則本昂大が8日の日本ハム戦(コボスタ宮城)で8回2失点の3勝目を挙げ、ハーラーダービーのトップに立った。奪った三振は11個。5回までは4奪三振も、6~8回に4者連続を含む7奪三振。7回に梨田監督から交代を打診されていたが、主戦の意地で続投を志願した。三振を2桁に乗せる快投で恩を返し、チームを3年ぶりの単独首位に押し上げた。

 則本は、開幕戦から3試合連続2桁奪三振となった。これは94年野茂英雄(近鉄=3試合連続)と10年ダルビッシュ有(日本ハム=5試合連続)に次いでプロ野球史上3人目の快挙。しかも、野茂、ダルビッシュともに3試合目までの勝敗は1勝1敗(1試合は個人に勝敗つかず)だったため、「開幕戦からすべて2桁奪三振で3連勝」というプロ野球史上初の記録を打ち立てたことになる。

 3試合連続2桁奪三振は容易なことではない。昨年も、両リーグで藤浪晋太郎(阪神)しか達成していない。それでも「開幕戦から」という条件がつくとはいえ「プロ野球で3人目」と聞くと、「奪三振の多かった国鉄時代の金田正一や西鉄の稲尾和久、阪神時代の江夏豊はやっていないのか」と、少々疑問を抱くかもしれない。

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