変わったところでは、カンボジアのリーグには日本人がオーナーと監督を務め、日本選手も所属するカンボジアンタイガーというチームがある。カンボジア対日本戦の行われる前日、そのカンボジアンタイガーとJ1福岡(当時はJ2)のU-18チーム(高校1年生)が練習試合を行ったので、こちらも見学させてもらった。

●クラブ経営は「カジノ収入」も…

 さて、最後にシンガポールのSリーグについて紹介しよう。クラブ経営の基本は、リーグ・スポンサーの分配金と、なんとカジノの収入で賄われていると言うから驚きだ。各クラブは免許を取得してチームとは別のクラブハウスでスロットマシンやルーレットを置いてカジノを経営している。それはアルビレックス新潟シンガポールも例外ではない。アルビレックス新潟シンガポールの場合は、会員は年間10シンガポール・ドル(約820円)を支払えば自由にカジノを楽しむことができる。

 そして、この会員はチームをサポートするサッカー会員とは、無関係のカジノ会員である。シンガポールにはマリーナベイサンズやセントーサ島といった観光地に2カ所の高級カジノがあるが、こちらは入場料が100シンガポールドルと高額。庶民は気軽に楽しめるサッカークラブが運営するカジノを利用している。

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