彼の名は足立原健二君(31)といって、かつてアルビレックス新潟シンガポールに所属していた。2009年にはチームトップの16ゴールを挙げる活躍からベストイレブンに選ばれると、翌年はインドネシアのクラブへ移籍した。エースストライカーとして活躍し、2009-2010シーズンから2年連続で得点ランク4位の活躍をみせた。現在は、左膝の大ケガのためリハビリ中だが、驚かされたのは彼のピーク時の年俸だ。流経大付属柏高から流経大に進んだものの、Jリーグからの誘いはなく、福島県内の一般企業に就職しながら当時、東北2部南リーグのビアンコーネ福島でプレーを続けた。そこで、得点王となり、チームの1部リーグ昇格に貢献。その後、JAPANサッカーカレッジ(北信越1部リーグ)を経てアルビレックス新潟シンガポールに移籍した。

 是永CEOいわく、「年俸は手取りで1千万円を超えているでしょう。その他にも衣食住と車、そして税金もチーム持ちなので、待遇はJ2の選手よりも上かもしれませんね」というから驚きだ。東南アジアのリーグでプレーしている選手が目指すのは、タイのプレミアリーグだそうだ。その理由はステータスが高いだけでなく、年俸もトップクラスは2千万円くらいもらえるうえ、物価安で生活費が抑えられるため、手元にお金が残るからだという。かつては、岩政大樹(現・ファジアーノ岡山)、茂庭照幸(現・C大阪)ら元日本代表もプレーし、現在も50人ほどの日本人選手がタイ・プレミアリーグでプレーしているようだ。

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