●努力は必ず合格へつながる

 間違えた問題をコピーしてノートに貼り、模試を整理し、効率的に解けるオリジナルの過去問を作るなど、親ができるサポートはたくさんあるのです。

 志望校は偏差値だけではなく、受験科目と配点、頻出分野など、子どもと相性がいいところを選ぶのが大切です。親の希望を押しつけるのではなく、子どもと相談しながら決めましょう。志望校の過去問は、最低でも10年分を解かせてください。

 医学部に行かせたい親御さんはつい、「医学部に入りなさい」と言いたくなるかもしれませんが、子どもを追い詰めるだけ。そうではなく、小さなときから勉強に関わり、学ぶ面白さを実感させてあげることです。もし親が医者なら、楽しそうに働いている姿を見せたり、話したりするといいと思います。

 受験生とその親は、過去を振り返って後悔したり、今後の受験を思って不安になったりしますが、そんなことをしても意味がありません。今日を精いっぱい頑張ることです。努力は必ず合格へつながります。

(文・庄村敦子)

■3兄弟 医学部合格までの歩み
1歳ごろ 公文に通い始める
3歳ごろ バイオリンを始める
4歳ごろ スイミングを始める
小3の2月 習い事をやめて浜学園に通い始める
小6の1月 灘中学合格
中1の4月 灘中学進学
高1の4月 灘高校進学、鉄緑会に通い始める
高3の3 月 東大理III合格
※兄弟によって、多少時期は異なる

※AERA Premium『医学部がわかる』(AERAムック)より

佐藤亮子(さとう・りょうこ)
奈良県在住の専業主婦。津田塾大学を卒業後、英語教師に。結婚後は専業主婦として3男1女の子育てに全力投球。3兄弟そろって、難関私立の灘中・高等学校(神戸市)から東京大学理科III類に合格。その子育て法と受験テクニックが注目され、高校や進学塾などでの講演を多数こなし、書籍やメディアでも活躍

※2月12日開催 佐藤亮子さん講演会「医学部に受かる子どもの育て方」
http://publications.asahi.com/news/581.shtml