決勝ゴールを決める原川力(c)朝日新聞社
決勝ゴールを決める原川力(c)朝日新聞社

 サッカー男子・リオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23(23歳以下)アジア選手権の準決勝が1月26日、カタールのドーハで行われ、日本代表は2-1でイラクを破り、決勝進出を決めた。日本は2位以上が確定し、上位3カ国に与えられる五輪出場権を獲得した。日本の五輪出場は6大会連続10度目。

 勝てば五輪出場が決まる大一番だが、前半はイラクがボールをキープする時間が長かった。日本はなかなかボールを支配できず、チャンスを作ることもできなかったが、26分に鈴木武蔵が左サイドをドリブルで突破し、ゴール前に速いクロス。走り込んだ久保裕也がダイレクトでスライディングボレーを決めて、この試合最初のシュートで見事に先制した。

 相手が得意とする縦へのロングボールにも落ち着いて対応し、集中して守っていた日本だが、終了間際の43分にナティクにヘディングで同点ゴールを奪われ、1-1で前半を終えた。

 後半も立ち上がりはイラクの時間帯だったが、10分を過ぎて日本も徐々に攻撃のリズムが良くなった。相手陣内で細かいパスをつなぎ、何度もゴール前に進出したが、シュートを打つまでには至らない。このまま互いに一歩も譲らず30分を過ぎた。

 45分を経過し、アディショナルタイムは3分。残り時間わずかで試合が動いた。48分、相手エリア内から南野拓実がゴール前にクロス。相手GKが弾いたボールを原川力が豪快に左足を振り抜き、決勝ゴールを決めた。

(ライター・嶋中貴史)