2009年に引退した元K-1世界王者の魔裟斗が12月31日、一夜限定で現役に復帰し、04年の大みそか「K-1 Dynamaite!!」で名勝負を演じた山本“KID”徳郁と11年ぶりに再戦した。前回の初対決では判定で制したが、この日も判定3-0で快勝。6年ぶりのリング復帰を勝利で飾った。

 格闘技ファンが待ち望んだ11年ぶりの再戦は、TBSの特番「史上最大の限界バトル KYOKUGEN2015」(午後6時~)で放送された。3分3RのK-1ルール、1Rは様子を見るようなKIDに対し、右脚のインをローキックで狙う魔裟斗。互いに有効打はあったものの、決定打には至らず、2Rに突入した。

 2Rでは、開始早々に魔裟斗の右ストレートがKIDの顔面をとらえた。その後も魔裟斗がパンチの連打で優位に進めると、終了約30秒前には左フックでダウンを奪った。最終3Rも魔裟斗が圧倒。KIDはなすすべなく防戦一方だった。

 勝負は判定となったが、30-26、30-26、30-26の3-0で魔裟斗が完勝。魔裟斗は「純粋にうれしい。(6年ぶりのリングは)挑戦から生まれることが多くて、周りもみんな頑張っていて刺激をもらって、このリングに上がることができた」とコメント。敗れたKIDは「魔裟斗くん、また10年後!」と“再々戦”を熱望した。

(ライター・嶋中貴史)