年末の過ごし方と言えば、家で紅白歌合戦などを見ながらカウントダウン……が一般的だが、「深夜にスタッフが家を訪ねるのはNG」とのこと。だが、外で過ごす分には人目もあるのでOKだという。そこで、若干タフなスケジュールになるが、夜からはレンタル妻とカウントダウンに出かけたい。子どもの方は労働基準法の関係もあるので、「先に寝てしまった」という体でレンタル終了とする。

 カウントダウンで人気のスポットのひとつが、東京タワーだ。家から東京タワーのある浜松町に移動し、まずは腹ごしらえ。大掃除が終わった18時から、レンタル妻は引き続きレンタルを継続している状態だ。19時頃に、浜松町の蕎麦屋で少し早めの年越しそばを食べる。そばやお酒を楽しんで、ふたりで5000円程度としよう。もちろんこちらで負担する。

 食事を終えて20時前後。カウントダウンまではまだ時間があるので、それまで東京タワーに上って時間をつぶす。東京タワーの大展望台、特別展望台の入場料は大人ひとり1600円。ふたり分の3200円を支払って中へ。夜景を堪能したり、東京タワー内のバーでほろ酔いになったり(バーではふたりで5000円程度支払ったと仮定)して過ごし、カウントダウンが近づいたら外へ。東京タワーのカウントダウンの見どころは、年末に「2015」と点灯していた大展望台イルミネーションが、「2016」に切り替わる瞬間だ。人でごったがえす中、レンタル妻と共にその瞬間を待つ。3、2、1…ハッピーニューイヤー!

 謎の高揚感に包まれつつ、妻と「あけましておめでとうございます」の挨拶を交わす。カウントダウンやハロウィーンなど、人が大勢集まる場所というのは謎の一体感を生むことがある。それに乗じて、もしかしたらこの瞬間だけでも、本当の夫婦のような感覚が味わえるかもしれない。

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