会見する鶴見虹子(撮影・末永裕樹)
会見する鶴見虹子(撮影・末永裕樹)
最後の演技に挑む鶴見虹子(撮影・末永裕樹)
最後の演技に挑む鶴見虹子(撮影・末永裕樹)

 体操の全日本団体選手権決勝が11月29日、代々木第一体育館で行われ、女子は日本体育大学が優勝した。日体大の主将で、今大会での引退を表明している鶴見虹子は、これが現役最後の大会となった。

 鶴見は27日の会見で、今大会限りでの引退を表明していた。2008年の北京五輪、12年のロンドン五輪で日本代表に選出され、世界選手権でもメダルを獲得した鶴見。14歳で初優勝を果たした全日本選手権の個人総合は6連覇も果たした。まさに、日本女子体操界のエースと言える彼女に引退の決意をさせたのは、今年5月の右アキレス腱断裂だった。

「今年5月のNHK杯でケガをした時に、このままケガが治ってから練習しても半年も時間がない。それだったらリオは諦めて、次の新しいことを始めたりとか、次の人生にいった方が自分のためになるかなと。今回この試合で引退しようと思いました」

 アキレス腱断裂によって、鶴見はNHK杯を棄権し、世界選手権への出場も逃した。思えば、日体大に入学してからの鶴見はケガ続きの状態だった。2年、3年と立て続けに故障に見舞われた。そして4年になった今年は、ダメ押しのようにアキレス腱を断裂してしまう。ケガを抱えながらも努力してきただけに、そのショックは大きかった。

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