浅田真央(C)朝日新聞社
浅田真央(C)朝日新聞社

 フィギュアグランプリシリーズの日本大会、NHK杯の女子フリーが11月28日、長野市ビッグハットで行われ、浅田真央、宮原知子らが登場した。ショートプログラム(SP)で1位だった宮原がフリーでもトップを守りきり、同大会初優勝を飾った。一方、浅田はジャンプのミスなどが響き、3位に終わった。

 最終グループの3番手で登場した浅田は、冒頭のトリプルアクセルで回転がほどけるミス。続くジャンプも着氷が乱れるなど精彩を欠き、得点は120.49点。SPとトータルで182.99点。暫定でトップに立つも、その後に控えるコートニー・ヒックス(米国)、宮原に抜かれて3位となった。

 試合後、浅田は演技を次のように振り返る。

「自分の思っている演技はできなかったので、残念な試合になってしまいました。たくさんの方が見に来てくださっていたので、いい演技をして恩返しをしたい、声援にも応えたい気持ちがあったんですが、それができなくて残念です」

 だが、今回の結果で12月に控えるグランプリファイナルへの進出を決めた浅田。グランプリファイナルに向けては「今回自分ができなかった演技をもう一度振り返って、新たな気持ちでもう一度すべてを見直していきたいです」と前を向いた。

 一方、最終滑走者として登場した宮原は、SPに引き続き完成度の高い演技を披露した。ジャンプをミスなくまとめると、体を大きく使って情感たっぷりに作品を演じ切った。

 得点は133.58点で自己最高得点を更新。トータル203.11点で自身初の200点台を記録し、さらに初のグランプリファイナル進出も決めた。優勝者インタビューでは、すがすがしい表情で次のように話した。

「自分のできる事をしっかりやりたいと思って滑りました。最後のジャンプを降りた時に自分でもいいジャンプが跳べたと思ったので、あとは何点でもいいかなと思って滑りました。ファイナルでは思い切って今日以上の演技をしたいです」

(ライター・横田 泉)