瀬古:そうですね。駒澤はエースの中谷圭佑選手が2区を快走してくれれば、優勝できるかもしれない。東洋大は服部勇馬・弾馬兄弟が強い。この2人が中心のチームです。山に神野選手がいることを考えると、東洋大は4区までにリードをとっておきたいところではないでしょうか。

――東洋大は全日本大学駅伝で優勝していますね。今年は青学が三大駅伝すべてで優勝するんじゃないか、という勢いでしたが。

瀬古:そうですね、ただ青学は逆にここで負けてよかったかもしれない。ここで負けたことで、改めて気を引き締めることができますからね。

――しかし、前回の青学の優勝は衝撃的でした。新進チームの大躍進というイメージがありますが、瀬古さんはこの飛躍の背景をどうみますか?

瀬古:前回の青学は「ワクワク大作戦」という、原晋監督の作戦が奏功したようですが、それができた背景のひとつに部としての特色があります。青学は大学の歴史は古いですが、駅伝チームとしては比較的新しい。古い決まり事などが少ない分、自由に采配を振るうことができ、監督のカラーも浸透しやすかった。実績がない半面、のびのび自由にやれたのもよかったかもしれません。

――なるほど。蓄積やプレッシャーが少ない分、思う存分攻めることができたのかもしれませんね。

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