「すごい人がいるものだ」と感心しながら読み進めると、21日は筆者の自宅から車で約30分の兵庫県丹波市の道の駅に宿泊するとの書き込みを発見。もしかしたら会えるかもと、ダメ元で向かうと、道の駅ではなかなか目にしない大きなリュックサックを発見。もしやと思い近づいてみると、それが高橋さんだった。

 高橋さんは30歳ごろから、いろいろな方法で旅をしているという。バイク旅から始めたが、慣れるとおもしろさを感じられなくなり、ママチャリ(自転車)にシフトして日本一周を2回達成。しかし、自転車は壊れた時の修理が大変なため、体さえ壊さなければ続けられる徒歩の旅に興味を持つように。四国で歩き遍路を3回達成して自信をつけ、今回の旅に臨んだのだという。資金は14年冬から15年春に派遣の仕事でためた。

 自衛隊に勤務していたこともある高橋さん。毎朝午前6時に出発し、日が沈むまでをめどに10~13時間、平均30キロの道のりを歩く。ルートは大まかには決めているが、道路の状態やその時の気分で変えることもある。峠を大きく迂回(うかい)する国道を歩くより、県道などを突っ切って峠越えしたほうが近い場合もあるからだ。

 インターネットカフェやホテルに泊まることもあるが、だいたいは道の駅や公園で寝袋にくるまって夜を明かす。最近は夜が冷えるため、テントを使うようになった。

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