また、魚介類を使った料理では「サルスエラ」もぜひ試したいメニューです。トマトベースのスープで、アンコウやムール貝などを煮込んだブイヤベースのような料理です。「アリオリ」というソースをかけていただきます。

 肉の加工品も有名で「ブティファラ」「フエ」「ソブラサダ」といった数多くのソーセージ類が知られています。

(3)フランスの三つ星レストラン

 フランスの三つ星レストランのなかには、そのためだけに旅費を使う価値があるお店がいくつもあります。それらのなかでも、大好きなお店を2つご紹介します。

 ひとつは、パリの「ギーサヴォワ」です。このお店は10年以上三つ星をとり続けているのです。味もサービスも、最高のお店です。たとえば、2人で鴨のローストを頼んだ際には、1羽丸ごとが運ばれてきて、びっくり! その場で胸の抱き身の部分を切って出してくれました。すぐに残りは下げられてしまったので残念に思っていると、鴨肉がのったサラダや、腿肉を使った料理などが次々と運ばれてきて大感激でした。

 もうひとつは、リヨンにある「ポール・ボキューズ」です。新フランス料理の先駆けとなったお店で、50年も三つ星を維持しています。ポール・ボキューズには国家最優秀職人章(MOF)の料理部門のメダルを授与されたシェフが8人もいます。実際、どれを食べてもおいしく、味のレベルがずっと変わりません。

 三つ星レストランとなると、それなりにお金がかかりますから、当然、頻繁に行けるわけではありません。けれども、どちらも行くたびに「がんばってまた行きたい」と思わせてくれるお店なのです。