「“いいとこどり”の関係だからです。配偶者とは日々の生活を共にします。だから欠点や嫌な面もみえてしまいます。セカンド・パートナーとは、隙間の時間を利用して配偶者以外の異性のいい面だけを見て楽しむ関係だからでしょう。刹那的ですが男女とも日々の生活に潤いをもたらすという側面もあります」(前出の志村ひな子氏)

 紹介した水城さん、清家さん、セカンド・パートナーを持つ既婚女性2人に、「もしセカンド・パートナーである彼と結婚したならば、また別のセカンド・パートナーを持つか」との質問をぶつけてみた。ふたりの答えは、「ずっと女でいたい」とそろっていたが、ひとりは「その時こそ落ち着きたい」といい、もうひとりは「ずっとひとりの相手だと煮詰まってしまう」と答えている。

 なお、離婚問題に詳しい弁護士によると、こうしたケースの離婚慰謝料について「不貞行為(肉体関係)の有無を配偶者側が立証していない、もしくは不貞行為がないと認められた前提ならば、支払ったとしても50万円以下ではないか」とみている。

 最近では肉体関係を持っていない既婚女性がセカンド・パートナーとの結婚を理由に離婚して夫に慰謝料を支払う場合は、セカンド・パートナー男性が肩代わりするケースがほとんどだという。

 単なる恋愛体質か。それとも新しい男女の関係として人知れず定着するか。どちらにしても人生は一度切り。自己責任の下、悔いのない選択と行動が求められることは言うまでもない。

(フリーランス・ライター 秋山謙一郎)