フッティーラ作りに挑戦する速水もこみち(左)
フッティーラ作りに挑戦する速水もこみち(左)
マルタ共和国を訪ねる速水もこみち
マルタ共和国を訪ねる速水もこみち

  国土は東京23区のおよそ半分。地中海に浮かぶ小さな国、マルタ共和国。しかしながら、エメラルドグリーンに輝く海や神秘的な遺跡などで、多くの人々を魅了する国でもある。

 BS朝日「ネイチャードキュメント 奇跡の地球紀行 速水もこみちが食べつくす!地中海の旅~海に浮かぶ世界遺産・マルタ島~」(7月18日・土曜日19時24分~)では、マルタを訪れた俳優・速水もこみちさんが、その魅力に迫る。
 
 その景観の美しさなどから、観光客も多いマルタの街。しかし地中海の真ん中という立地のため、かつては周囲のさまざまな国から侵略を受けてきた歴史がある。

 そうした歴史を持つため、マルタの首都・ヴァレッタは「要塞都市」として有名だ。半島を丸ごと要塞化したその町は、さながら地中海に浮かぶ戦艦のようで、世界遺産にも認定されている。高さ平均25メートルにもおよぶ石の城壁は異国からの脅威を防ぐ砦の役割を果たしていた。その壁を間近に目にした速水さんも感嘆の声を漏らす。

「これはまた……本当に高い壁ですね。この壁を越えて街に入るのは難しいですよね」

周囲1キロ四方の石造りの要塞都市は、マルタストーンと呼ばれる、地元で採れた石を使ってつくられた。これらは、日本で言えば安土桃山時代に建てられたものだという。

 さらに、マルタ島の隣に浮かぶゴゾ島には、多くの人々を魅了するミステリーがある。人口は約3万1千人の小さな島・ゴゾ島は、のどかな場所にもかかわらず、多くの観光客が降り立つ。その目的は、ジュガンティーヤ神殿。こちらも世界遺産だが、それ以上に人々の興味を惹きつけるものがある。学芸員のダフェニー・カルアーナさんの案内のもと、速水さんも現地を訪ねた。

 ジュガンティーヤ神殿は、巨大な石を積み上げて作られた神殿。5千年以上も前、ピラミッドよりも以前につくられたものだが、誰が何のためにつくったのかはいまだに明らかになっていない。実はマルタには30もの巨石神殿があるが、その最大の謎は、これらを作った人々は3200年前に忽然と姿を消してしまっているということだ。その謎は今も解明されていない。遺跡からは豊穣を意味するという、ふくよかな女性の女神像が発掘されている。そのこともあってか「女性の巨人によって神殿が建てられた」という伝説が伝わるのみだという。

 マルタの歴史を感じた後は、グルメを探訪。訪ねたのは地元で140年続いているというパン屋「タル・フルナー」だ。ここではフッティーラと呼ばれる、ゴゾの伝統的なパンを食べることができる。料理好きの速水さん、ここで「フッティーラ作り」に挑戦することに。

 フッティーラは伸ばした生地の上に好きな具材をのせて焼く、マルタ風のピザパンといったところ。初めてのフッティーラ作りながら、手際よく生地を伸ばすと、きれいにトッピングしていく速水さん。トマト、オリーブなどの具材をのせたあと、やはり登場するのは速水さんの代名詞・オリーブオイルだ。どんな仕上がりになったのかは、番組でご確認を。

 この他にも、オリーブ畑を訪ねたり、鎧を身に着けてマルタ騎士団に扮したりと、マルタの魅力を満喫した速水さん。今回の旅をこう振り返る。

「この旅で特に印象に残っているのは、マルタの人たちのあったかい人柄です。レストランやご家庭で料理を作っているところを見せてもらったけど、みんな楽しそうに作っていて。やはり、料理は楽しく作ることで、食べる人もみんな笑顔になるんだなと」

 料理好きの速水さんらしく、料理を介した人とのふれあいが楽しめた様子。旅好き、そして料理好きにはぜひ見てもらいたい。