電気料金を節約して生活防衛を!(イメージ写真)
電気料金を節約して生活防衛を!(イメージ写真)

 朝日新聞が4月に行った全国世論調査によると、景気回復の「実感がない」と答えた人は75%に上るという。商品・為替相場の動向などを要因とする物価の変動は予断を許さず、さらに2年後の2017年4月には消費税が10%に引き上げられる予定となっている。

 こうした状況から、より一層の節約に励む消費者も多いはず。その一方で「これ以上、切り詰めるのは難しい」という声や、光熱費などは「固定費」になってしまい、同じく節約が困難との印象を持つ人もいるかもしれない。

 だが、日中は仕事などでほとんど外出していという人にとって、電気代が安くなる料金プランがあることをご存じだろうか?

 各地の電力会社で提供されている「時間帯別電灯契約」は、昼間の電力量料金が割高となる代わりに、夜間は安くなるプラン。東京電力では「おトクなナイト」、中部電力では「タイムプラン」との愛称がつけられている。

 東京電力の「おトクなナイト10」を例にとると、夜間(午後10時~翌朝8時)の電力量料金は一律12.41円/kWhであるのに対して、昼間は第1段階料金(80kWhまで)が25.92円/同。なお、昼間料金は使用量が増えるごとに料金が上がる仕組みで、第2段階料金(80kWh超~200kWh)は34.56円/同、第3段階料金(200kWh超)は39.92円/同となっている。

 ちなみに、家庭向けの一般的な料金プランである「従量電灯B・C」は第1段階料金(120kWhまで)が19.43円だから、ここからも時間帯別電灯契約の夜間料金がいかに安価に設定されているか、ご理解いただけるだろう。特に、夫婦共働きで昼間は家に誰もいないという家庭であれば、より活用できそうだ。

 ただ、このプランを利用したとしても「昼間にいちいち電源を切るのが面倒」「うっかりスイッチを入れてしまうかも」といった不安があるかもしれない。使わない機器のプラグは抜いておく、ある種“原始的”な方法をとるのもよいが、電気製品についているオン/オフタイマーを利用することで、消し忘れを防止できる。また、タイマーがついていないという場合でも、1000~4000円程度で市販されている「タイマーコンセント」をプラグと差込口の間に挟み、昼間料金となる時間にオフとなるよう設定しておく方法がある。

 電力会社のウェブサイトには、現状の電気契約が適切であるかなどを診断してくれるコーナーも設けられている。節約が難しく感じてしまう電気代だが、いま一度の見直しで生活防衛に役立てたいところだ。

(ライター 藤麻迪)