この高卒野手を主体にしたチーム作りを確信的に進めるのがパ・リーグの首位を走る日本ハムだ。12日のソフトバンク戦のスタメンをみてみよう。

・1番西川遥輝(左翼手・智弁和歌山高卒22歳)
・2番谷口雄也(右翼手・愛工大名電高卒22歳)
・4番中田翔(一塁手・大阪桐蔭高卒25歳)
・6番近藤健介(捕手・横浜高卒21歳)
・9番中島卓也(遊撃手・福岡工高卒24歳)
 
 さらに、3番田中賢介(二塁手・東福岡高卒33歳)もアメリカに2年いて復帰したので、生え抜きのようなもの。ここに大谷翔平、陽岱鋼が入れば高卒だけでスタメンを組むことができる。

 なぜ、セ・リーグの球団に比べて、パ・リーグの球団に、高卒の占める割合が多いのか。その理由は逆指名制度の名残である。大学生と社会人に認められた逆指名・自由枠(1球団2人)、希望枠(1球団1人)を使って選手を獲得しようと思っても、有力選手は人気のあるセ・リーグ球団に獲られてしまう(パ・リーグ球団では、例外的にダイエー・ソフトバンクがこれらの制度を活用して有力選手を多く獲得した)。

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