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増える「冷え性」 その理由とは?

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 心浮き立つ春が来た。でも、コートなしで外出すると思わぬ寒さに震えることも。桜の咲く時期に、冷たい空気を持った高気圧が南下して低温になる「花冷え」だ。東京地方では4月6日と23日が低温の特異日とされ、ときに雪を降らせることもある。

 肩こりや偏頭痛、肥満、うつなど、さまざまな心身の不調の原因になるのが体の「冷え」。こちらは、もはや年間を通じての社会問題になっている。20代から50代の女性を対象にした調査では、自分自身を「冷え症」と感じる人が77%もいたという(「冷え症に関する実態調査」2012年、養命酒製造株式会社)。冷えは、さまざまな原因で血行や代謝、免疫力が低下することで起きる症状で、万病のもとだといわれる。

 なぜ、こんなに冷えを訴える人が多くなったのだろうか。

 暑さを感じれば冷房をかけ、冷たい飲み物がいつでも飲める生活にすっかり慣れた私たちだが、当然ながら、冷房や冷たい飲み物は体を冷やす。また、人体はもともと自律神経による体温調節機能を持っているが、生活習慣の乱れや過重なストレスが自律神経の働きを損ね、体温調節機能を狂わせていると考えられる。コンビニエンスストアのデイリーヤマザキで、ペットボトル飲料を常温のまま販売したところ売上が4割伸びた、というニュースが話題になったのも記憶に新しい。常温飲料にニーズがあると気づいたコンビニやスーパーはこぞって売り場を増やしている。

 冷え対策はジャンルを超えた広がりを見せる。中医学博士の楊さちこさんが監修した「温育じかん手帖」(セルフドクタークラブ編著)は、4月始まりの手帖形式で、二十四節気と七十二候を取り入れたライフスタイルと、季節に応じた冷え取りケアを指南している。急速に食欲が増す春は、胃に負担をかけない温かいキャベツ粥を。湿気や余分な水分が下半身にたまりやすい初夏は、足のむくみを取るマッサージを……という具合に。

 衣食住の各分野のメーカー3社もこの手帖のコンセプトに協賛し、共同で冷え取り対策を推進していくという。

 砂山靴下は、薄い絹の靴下を重ね履きする「絹と綿の4枚重ね履きソックス」を開発、主力商品に育てた。薄い絹と綿を交互に重ねることで、靴下と靴下の間に空気の層ができ、蒸れずに温かさを保つことが可能になった。通販や百貨店などで買うことができる。

 YKK APは、窓を通じて部屋の内と外で大半の熱が出入りすることから、「窓からできる冷え対策」を提唱する。窓の内側にもうひとつ窓を取り付けるだけの、1時間ほどの工事で二重窓をつくる断熱リフォームを売り出している。1月から始まった省エネ住宅ポイントの対象にもなっている。

 養命酒製造は、自覚症状の乏しい「内臓の冷え」に注目。薬酒に含まれる生薬やスパイスの成分が血行を促進し、体を内側からあたためる効果が期待できるという。

 春は新しいことを始めるのにふさわしい季節。「冷え」対策を生活に取り入れてみてもいいかもしれない。


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