4月8日オープンの第3旅客ターミナル。ジェットスター、バニラエア、Spring Japan、チェジュ航空が使用する
4月8日オープンの第3旅客ターミナル。ジェットスター、バニラエア、Spring Japan、チェジュ航空が使用する
出発客は青、到着客は赤のライン上を通る。自分の行きたい場所が一目で分かるデザインに
出発客は青、到着客は赤のライン上を通る。自分の行きたい場所が一目で分かるデザインに

 ここ数年、日本に続々と就航しているLCC(格安航空会社)。従来の航空会社に比べるとかなり運賃が安価なため、空の旅の選択肢にLCCを選ぶ人も増えている。

 成田国際空港によると、成田空港の旅客便全体におけるLCCのシェアは、今や24.1%となっている(2015年夏ダイヤ時点)。世界各地のLCCシェア(12年)は北米で30%、ヨーロッパで39%、東南アジアで52%とさらに高いことを考えれば、日本でも更に伸長していくと見られる。

 そんななか、成田空港に4月8日オープンするのが「第3旅客ターミナル」だ。営業時間外も休憩スペースとして使えるフードコートをはじめ、早朝出発便の多いLCC利用者にとって使い勝手の良いターミナルになるはずだ。

 成田空港の第3旅客ターミナルは、第2旅客ターミナルの北側500メートルにあり、空港まで車・電車で来た場合は第2旅客ターミナルから徒歩か連絡バスで、高速バス、タクシーを使う場合は専用の乗降場からアクセスする。本館2階の出発・出国手続き前エリアは、チェックインからセキュリティチェックまでの出発ルートに沿って物販店やフードコートが配置され、出発前に急いでいる乗客でも効率的に利用できるという。

 国内空港最大となる約450席のフードコートは、ハンバーガーなどの軽食はもちろん、「宮武讃岐うどん」「長崎ちゃんぽん リンガーハット」が空港としては初出店、立ち食いすしの「TATSU SUSHI」など、外国人にも人気の和食メニューが豊富にそろう。店舗の営業時間は朝4時から夜21時ごろだが、フードコート内には横になれるソファベンチがあり、深夜でも休憩スペースとして使える。ほかにも24時間営業のコンビニエンスストア「ローソン」があり、早朝便に乗るために夜遅く空港についても安心して過ごせる。

 また、国際線出発エリアには、成田空港内で最大の総合免税店や日本土産店が出店する。円安の今、日本での最後のショッピングを楽しむ外国人観光客でにぎわいそうだ。

 羽田空港の国際化や、東アジアのハブ空港の座を巡って空港間の旅客争奪戦が展開されるなか、都心から成田空港へのアクセスは飛躍的に向上している。片道900~1000円で東京と成田空港を結ぶ格安高速バスが充実してきたのに加え、JR、京成電鉄の鉄道会社もLCC利用客を意識したダイヤ改正を実施し、早朝、深夜に成田を発着する列車も増えている。

 なお現在、第3旅客ターミナルは、ジェットスター、バニラエア、Spring Japan、チェジュ航空が使う予定だ(ピーチは引き続き第1ターミナルを使う)。旅行が好きな人は、要チェックである。